皇帝引退!

自分の中で「皇帝」と言うと、ミハエル・シューマッハシンボリルドルフが真っ先に思い浮かびます。共にその世界で絶対的な強さを誇りました。その「皇帝」ミハエル・シューマッハが今シーズン限りでの引退を発表しました。
ミハエルがデビューしたのは1991年のベルギーGP。トモキはその当時小1でしたが、既にF1にのめり込んでいた頃でした。 その当時はF1界もタレント豊富。セナ・プロスト・マンセル・ピケ・ベルガー・アレジ・中嶋悟鈴木亜久里…日本でのF1人気もピークだった頃だと思います。
ミハエルはデビュー戦でいきなり予選7位。この時の所属チームは昨年名前を消したジョーダン。このチーム自身もこの年にF1デビューでしたから、この予選7位というのは快挙でした。決勝では1周でリタイアでしたが、鮮烈な印象を残しました。 そして、デビュー2戦目のイタリアGPではモレノ(懐かしい…)との電撃トレードによってベネトン(現ルノー)に移籍。そしてここから3連続入賞。翌年のポルトガルGPで初優勝。以降今年まで15年連続で優勝を記録しています。 そして94年。セナが亡くなった年に初のチャンピオンを獲得。以降のF1界の中核を担うドライバーになりました。
そんなミハエルですが…正直なところ、自分はミハエルを熱烈に応援したワケではなかったです。フェラーリというチームもアレジがいた頃の方が好きでしたし…。ただ、ミハエルには「常に速くあってほしかった」というのも正直な気持ちでした。ミハエルが中心にいるコトによってF1が繁栄していたのも事実でしたしね。
個人的にはF3時代からのライバルだったハッキネンとチャンピオン争いしてた頃(98〜00年)のミハエルが1番好きだったかな。ミハエルとチャンピオンを争ったドライバーは多かったですが、本当の意味でミハエルのライバルと言えたのはハッキネンだけだと思います*1ハッキネンとの数々の名勝負はどれも忘れがたいものです。また、上記期間中の99年はクラッシュでの骨折があって、シーズン中盤以降を棒に振って実際はチャンピオン争いからは脱落していましたが、終盤に復帰した後のミハエルは本当に鬼神のごとき走りで凄かったです。
それ以外の時期と言えば、若い頃は「生意気」なイメージがあったし(笑)、97年にビルヌーブとチャンピオン争いしてた時は最終戦で「やらかして*2」しまったし、01・02・04年のミハエルは「強すぎて」つまらなかったし、03年は苦戦してのチャンピオン獲得だったけど例年より「自滅」も多かったし、昨年は「物足りなさ過ぎた」し…。
その意味では今年のミハエルも好き。前半戦、苦しみながらもこの驚異的な粘りでじわりじわりとアロンソを追い詰めていく姿というのは本当にカッコイイ。そして「まだまだやれる」という印象を見せ付けている最中での引退発表だっただけにやはり寂しいものがあります。
一時期、常に冷静沈着な所から「ターミネーター」と称されていたコトもあったミハエルですが、セナの通算勝利記録に並んだ時の涙や、母親を亡くした直後ながらレースに参戦し優勝した姿など人間味を感じさせられるコトも多々ありました。
幸いにも、今年の日本GPは生観戦できる予定です。ミハエルの走りを生で観るコトが出来るのは本当に喜ばしいこと。しかも、アロンソとチャンピオンを争っている中での本当に真剣そのもの(毎回真剣なのは当然わかっていますが)な走りを観れるというのは今から楽しみです。その走りを目に焼き付けたいし、出来ることならアロンソとの直接バトルが観たいもの。
F1も1つの時代を終えようとしています。新たに中心を担うのはアロンソライコネンかそれとも…。皇帝がいる間の残り3戦、次世代ドライバーの台頭も見たいものです。
ミハエルも最後の最後まで全力で走るはず。もう今後ミハエルのようなドライバーは出てこないかもしれない。それだけ、歴史に名を残す偉大なドライバーの走りをこの16年間メディアを通して見て来れたコトは本当に幸せなコトだと思います。 チャンピオン争いも個人的にはアロンソを応援しているんですが…ミハエルに有終の美を飾ってもらうのも悪くない気がしています。どちらにしてもミハエルの走りを見れるのも残り3戦。最後まで、しっかりと見届けたいと思います。


ってワケで今日はF1一色でお送りしました…横浜へ戻るのも間近です。

*1:今年のアロンソも認めてもイイかもしれないけど…。個人的には先日F1を去ったモントーヤはライバルになり得た存在だけに惜しかったと思う。

*2:詳細は検索してみてください。ミハエルらしからぬ失態でした…。